探偵の仕事で2番目に多い依頼
人探しは探偵社・興信所で浮気調査の次に多い仕事。
依頼件数の2割程度を占めます。
浮気調査を引き受けない探偵社はないですが、人探しはやっていないところもあります。
人探しの種類
家族の依頼で家出・失踪人を調査する案件がほとんどです。
それ以外では、遺産分割に当たり、消息が分からない相続人を探す案件です。
上記2種以外の人探しは、引き受けてもらえないケースが増えています。
ストーカーや闇金の人探しに探偵が協力するのを防ぐため、法規制が強まっているからです。
家出人のタイプ
探偵への依頼が多い家出人タイプを2つ紹介しましょう。
成人男性
一番多いのは、意外にも成人男性です。
仕事に行き詰まった30前後とリストラされた50代が特に多いです。
警察に捜索願いは一応出すべきです。
ただ、事件性や遺書等がないと、真剣には探してくれません。
成人は人に告げずに好きな場所に行く自由があるからです。
このタイプは、自殺率が高いのでスピーディーな捜索が求められます。
少年少女
かつて家出は思春期の通過儀礼の一面もありました。
しかし、今は犯罪への巻き込まれやすさが昔と違います。
悪い仲間に入ったり、ネットで相手を探して売春を始めたりする前に、早く見つけてあげるべきです。
家出人の行き先
滞在先は、お金のない若者の場合、都市部のネットカフェなどが最も多いです。
成人はお金があるので、ホテルや旅館も使います。
地域ごとに家出人の典型的な行先があります。
例えば、群馬や埼玉の人ならほぼ100%東京に出ます。
そして都内では、新宿・池袋と上野・秋葉原が一番多い。
しかし、神奈川県人は東京にも至近距離なのに、横浜駅周辺に滞在します。
こうしたことを熟知していないと、捜索は非常に非効率で時間がかかります。
また、自殺するつもりの成人男性家出人の場合、決行の前に思い出の場所を旅行する傾向にあります。
捜索活動の実際
捜索の方向性を決めて、できるだけ多人数でローラー調査をかけます。
探偵の家出人捜索も、要は人海戦術なのです。
つまり、人探しを頼むなら、大手の方がいいということです。
また、全国に支社、もしくはネットワークがある探偵社の方が望ましい。
遠方で情報が出れば、土地勘のある現地探偵を向かわせられるからです。
例えば、家出人が東京に行ったようだとします。
東京をよく知らない田舎の探偵が、出張して効率よく探せるかということです。
多額の旅費をムダにして、見つけられない可能性も大きいです。
捜索の費用
探偵何人を何日投入するかで費用が決まります。
あまり少人数だと時間がかかりすぎて、家出人が移動してしまいます。
浮気調査より高くなることが多いと思ってください。
人探しの場合、「成功」の定義がわかりやすいので、成功報酬もなじみます。
ただし、「所在不明と分かったので成功」などと、成功報酬を要求してくる悪徳探偵もいるそうです。
やはり「何をもって成功とするのか?」は事前によく確認しましょう。
探偵社に捜索を依頼する時の注意
的確な情報提供
下記のような項目をメモして会うと話が早いです。
- 家出の日時
- 年齢・性別
- 顔立ち・髪型・身長など外見上の特徴
- 家出時の服装・持ち物
- 家出の状況(叱ったら家を飛び出した、等)
- 移動手段(徒歩・自転車・車等)
- 家から持ち出した物
- 当人の写真
写真はなるべく顔が大きく写っていて、笑顔でない方が望ましいです。
(笑顔は素の顔がわかりにくい。)
部屋を見せる
家出人の部屋には手掛かりが残されていることが多いです。
探偵が要求したら、恥ずかしくても見せるようにしましょう。